harpaKatzeの英語勉強ブログ

英語の小説が読みたい,雑誌や新聞も読みたい,字幕なしで映画とか楽しみたい...

新年心機一転

昨年10月以降の状況
色々事情があるとはいえ,完全にさぼってしまった。ここで終了となるか,心機一転頑張るかの瀬戸際であるが,新しい年も迎えたことだし,気持ち新たに勉強を続けたい。ペースダウンした要因として,手を広げすぎたことが一因としてあるだろう。英語学習自体は楽しかったので,つい欲を出してあれこれ始めてしまい,回らなくなってしまった。基本に戻ることにする。
 
語彙力テスト
Test your vocab を1年ぶりにおこなった。昨年の結果は7860語。
そして,今年の結果は9490語。この1年で1630語の語彙が増えた。目標の10000語には届かなかったが,海外で生活すると,1年で850語身につくという統計があるそうなので,これだけ覚えたというのは,一応ポジティブな結果なのだろう。去年は中間値でネイティブの6才レベルだったのが,今年は8才レベルにまで上がった。小学校卒業程度で14000語らしいので,先は長い。ちなみにAnkiに登録した語彙数は3818である。登録数の半分以下しか語彙数が伸びていない理由として,①しっかり覚えていない(さぼったせいで忘れた)②登録単語が偏っていて重要単語が押さえられていない,の2点が考えられる。おそらくどちらも要因だろう。再始動するにあたり,まずは登録済みの単語を復習するところから始める。

現代ミステリーに手を出す

THIS IS YOUR BRAIN ON PARASITES 読了
前半は寄生虫(parasite)が動物の行動をどう操るか,そして人間の脳にも影響を与えうるのではないかという内容で,タイトルからイメージした通りであり楽しめたのだが,後に進むにつれて,心理学的な記述が多くなった。生物学的なアプローチを期待していたうえに,もともと心理学的な手法に懐疑的な自分としては,読み進めるほどに興ざめしたというのが正直な感想である。英語の難易度は少々高めかもしれない。Sapiens を含むこれまでに読んできたサイエンスものは,その道の研究者が自ら執筆したものであるのに対して,本書の著者はジャーナリストである。従って,多くの研究者の知の結集といういう意味では面白いのだが,本書全体が伝聞形であり,首尾一貫したものの見方,考え方というものが伝わってこないという印象を持った。良い悪いは別として,このような形式の書物もあるのだということを知れたことは大変勉強になった。本屋で洋書を物色すると,表紙や見開き1ページ目に「○○でベストセラー」とか「××で紹介された」とかの文句が書かれているものが多いが,それがどの程度のすごさなのか怪しいものである。本書も誉め言葉が並んでいるが,通読してみての正直な感想としては「そこまでのものか?」というところである。自分の読書ペースを考えると,年間に読めるのはせいぜい10冊程度だろう(単語力を高めて,よりたくさん読めるようになりたいとは思う)。とすると,本屋に並ぶ膨大な洋書の中から,自分にとってのベストテンを選び抜くのはなかなか至難の業だ。これまで読んだ本で Modern JapanSapiens,そして Agatha の2冊は自分にとっての満足行くチョイスだった。これらの本の共通点は,書評もさることながら,実際に売れているという点だ。集合体としての読者は正直だ。ちゃんと良書を選んでいる。書評での高評価は金で買える側面も無きにしも非ずなので鵜呑みにはできない。
 
オーストラリア新進気鋭作家による現代ミステリー
これまでノンフィクション(サイエンス中心)とフィクションを交互に読んできた。ノンフィクションよりもフィクションの方が語彙力がつくと某サイトに書いてあったので,フィクションは大切だ。Agatha は大変結構なのだが,英語学習という観点からは現代英語に触れることも大切だろうということで,以下の1冊を選んでみた。例にもれず多くの書評で飾られた1冊なのだが,この本は ABIA Australian Book of the Year (2017) や the Indie Book Awards Book of the Year (2017) といった賞を受賞している点と,紀伊国屋推している感があったので読んでみることにした。これが当たりなら今後の本の選び方として,賞の受賞や本屋での推し具合というのは有りなのかな思う。本書は著者 Jane Harper (http://janeharper.com.au/About-Jane) の処女作だ。本人はイギリスにルーツがあるようだが,オーストリア文学というのも比較的珍しいのではないだろうか。
THE DRY : Who really killed the Hadler family?
Jane Harper 著 ABACUS
総ページ数:401頁

年内目標の設定

今年もあと3カ月となった。去年の12月に決意した英語の勉強も,無事ここまで継続させることができた。三日坊主を常としてきた身としては,これだけでも十分に評価に値する。残り3カ月でどこまでいけるか。年内の目標を定めることにする。
 
1.単語学習
現時点で,まだ Sapiens :  A Brief History of Humankind の単語学習が完了していない。大著であるため,全部書き出してから覚えるのは効率が悪いと考え,100 語程度書き出しては,その分を覚え,それをクリアしたら,次の 100 語を書き出し,といった流れでやっている。今のところ 480 ページのうちの 216 ページまで来た。約半分である。これまでに書き出した単語数は 712 語。全部で 1000 語越えは必至と思われる。SVL12000 に限ってカウントすると,もともと知っていた単語も合わせると,Lv8 以上の単語を 2085 語程度身につけた計算になる。達成率は41.7%だ。レベル別にみると,Lv8 が最も多く,517 語完了で半分を超えた。最も少ない Lv12 では,まだ 282 語しか学んでいない。今後の方針としては,Lv8 が半数を超えたことだし,Sapiens を終えた段階で,Lv8 の残りを集中的につぶしてしまおうと思う。これで,計算上は SVL12000 の中の 10000 語程度をクリアしたことになる。そして,2018 年初めに 1 年ぶりの Test your vocab を行い,そこで語彙力 10000 語を記録することを目標としたい(2017 年 1 月の記録は 7860 語)。もちろん,Lv13 も含めて考えると,これまでに学んだ単語数を単純に 7860 語に足せば,既に 10000 語は超えているはずであるが,固有名詞やマイナー単語も含んでいるので,1 月の Test your vocab の結果を自分のオフィシャル語彙力としようと思う。その意味で,やはり SVL12000 だけで 10000 語確保しておく方が確実性が高い。
 
2.読書
これまでに 7 冊の本を読了している。単語の書き出しは全然追いついていないが,読みたい衝動にかられ,新しい本に手を出してしまう。今は,8 冊目として以下の本を読んでいるところだ。parasite つまり寄生生物がヒトを含めた動物の行動にどう関わっているかという,ちょっと怖いような,でも知っておきたいテーマを扱った本である。某書店の洋書コーナーで立ち読みして,面白そうだったので買ってみた。これを読み終えると,2017 年の積算読書ページ数が 2188 ページとなる。目標は 4000 ページ(1ページ 250 語で 100 万語の計算)なので,まだまだではあるのだが,2 度読み,3 度読みの分もカウントに入れると,(Sapiens の書出しが完了していると仮定して)積算ページ数は 3824ページとなり,目標にぐっと近づく。あと 176 ページなんとかして,4000 ページを年内目標としたい。
 
THIS IS YOUR BRAIN ON PARASITES
Kathleen McAuliffe 著 MARINER
総ページ数:223頁
 
3.文法(瞬間英作文)
「どんどん~(青本)」を使用した瞬間英作文に若干不満があることを既に述べた。自分なりの方法を模索するということで,これも前から気になっていた Murphy 本をやることにした。Essential Grammar in Use(赤本)と English Grammar in Use(青本)があり,赤本は簡単すぎるので,日本人で中高教育を受けた人であれば青本から始めることを勧めている web サイトが多い。しかし,私の狙いとしては,これで文法事項を学んだうえで,そのまま瞬間英作文をしてしまおうというものであり,瞬間英作文の極意である「簡単すぎると思われる英文から始めよ」という点を考えると,あえて赤本からスタートした方が良いのではないかと考え,現在,赤本をやっている最中である。ちなみに「どんどん~」は,中途ではあるが,トレーニング法のエッセンスは理解したので,いったん中断することにした。まだ始めて間もないので,何とも言えないが,確かに文法事項としては赤本はかなり簡単な部類に入る。中高と英語を学んだ人であれば,知っていることの復習にしかならないかもしれない。しかし,例文や演習で出てくる英文は明らかにどんどん~」よりも自然でよく練られている。また,その英文の中に,よく使われる表現が少しずつ織り込まれているので,簡単と言いつつ,学ぶべきことは多い。英文は Excel に書出し,日本語訳をつけて Anki に取り込み,瞬間英作文する。まだ効果が実感できるほどはやっていないが,単語学習が記憶のトレーニングだとすると,瞬間英作文は瞬発力のトレーニングだ。一朝一夕には身につくまい。年内目標を,文法事項の学習完了(全部で Unit 115 まである。現在 Unit 31 まで学習済み)と,瞬間英作文を,半分の Unit 60 まで行うことと設定したい。
 
以上,年内あと 3 カ月を息切れしないよう,かつ成果が表れるよう取り組んでいき,年明けに気持ちよく次の 1 年の計画を立てられるようにしたい。

9月実況報告

ここまでの状況をまとめて報告する。

 
Archaeology 3度目読了
単語学習が完了したので,確認の意味も込めてもう一度通読した。今回は速読を意識するということで,結果として2日で読み終えた。癖のある本(著者)だなと思っていたが,3度読むと,著者のメッセージが良く伝わった気がする。Sapiens 単語書き出し継続中。
 
どんどん多読?
Agatha の2冊目を読むことにした。明らかに3度読みの,特に単語書き出しのペースが追い付いていない。単語書き出しはデスクで集中する必要があるので,出先などではやりにくい。その結果,移動中などの時間つぶしとして,新しい本に手を出してしまうのだが,読書スピードが上がってきたこともあり,どんどん読めてしまう(良いことだが)。しかし,読むチャンスと意欲がありながら読まないというのもおかしな話なので,読めるだけ読む,ただし,デスクに向かえるときは地道に単語を増やしていく方針とする。
MURDER ON THE ORIENT EXPRESS
Agatha Christie 著 HARPER
総ページ数:347頁
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MURDER ON THE ORIENT EXPRESS 読了
Agatha としては2冊目,Poirot シリーズとしては初めての1冊であったが,一気に読み終えることができた。丁寧に見ると,知らない単語がたくさんあるのだろうが,そこを流し読みしてもストーリーは十分追うことができる。ペーパーバックにチャレンジする人の多くが一度は手にする一冊だろう。以前にドラマ(映画?)化されたものを見たことがあるが,原著との違い,脚色のされ方が分かって面白い。今年の12月には新作の映画が公開されるので,こちらもぜひ見てみたい。
 
瞬間英作文
「どんどん~(青本)」を使用して瞬間英作文をやってみた。基本的考え方は大いに同意できる。つまり,頭では分かっている英文法であっても,実戦で口からスムーズに出てくるかというと,なかなかそうはいかないのが現状であることから,基本文法を体に覚え込ませましょうというのがコンセプトだ。よく「英語耳をつくる」などという言い方をすることがあるが,それになぞらえると「英語口」ができるのが瞬間英作文の効果と言えよう。しかし,この青本,一つ不満がある。例文の英語が,どうもナチュラルでない気がしてならない。基本文法を身につけるため,あえてそうしているのかもしれないが,実際の会話ではほとんど出てこないような(気がする)表現,あるいは普通は短縮形でいうだろう(と私が思っている)ところが短縮形になっていない箇所が多々見られる。どうせ英語口をつくるのであれば,実際に使って違和感のない英文でトレーニングしないと,逆に変な癖がついてしまうと思うのだが,いかがなものか。意図的にこのようにしているのだろうが,どうも気に入らない。

まるっと報告

Archaeology 単語学習完了
計算上の語彙レベルが 9000語に達した。といっても,SVLの未消化単語数はさほど減っていない。どこかで Lv8 を集中的につぶす単語学習をした方がよい気がしてきたが,今のところモチベーションがそこまで高まっていない。
 
Sapiens :  A Brief History of Humankind 単語書出し中
長い書籍なので,書き出しつつ覚えつつ進めている。まだしばらくかかりそう。
 
Game Theory 読了
若干やってしまった感のあるセレクトであった。内容自体は興味深いのだが,いかんせん難しい。英語が分かっても,内容の理解が追い付かない。やむを得ず,「ゲーム理論」を紹介した日本語のサイトを読んで勉強しなくてはならないという,本末転倒な結果になってしまった。教養を深めるという意味では良かったのだが,英語の学習という観点からは無駄に時間を費やしてしまったような気がする。
 
瞬間英作文
読書+単語学習というサイクルに若干マンネリと苦しさを感じてきたため,挫折防止と気分転換を兼ねて,瞬間英作文に手を出してみた。森沢洋介氏による,最も基本的と言われる「どんどん~(青本)」を使用。共倒れにならないように気を付ける。
 
現状まとめ
 
書籍名
 
ページ数
積算ページ数
通読回数
1
Modern Japan
Christopher Goto-Jones
149
149
3
2
And THEN There Were NONE
317
466
3
3
Archaeology
Bahn, Paul G.
112
578
2
4
Sapiens :  A Brief History of Humankind
Yuval Noah Harari
480
1058
1
5
Norwegian Wood
Haruki Murakami
386
1444
1
6
Game Theory
Ken Binmore
174
1618
1
 
新しい本に手を出さず,しばらくは Sapiens :  A Brief History of Humankind の2度目読み(単語書き出し)に注力することにする。ボリュームがあるので,これを終えると語彙が結構増える予感。瞬間英作文はストレッチ体操の気分で,平易な英文で口慣らしを続けることにする。

進捗

Archaeology 単語書き出し完了
Lv7以下: 24,Lv8: 29,Lv9: 31,Lv10: 37,Lv11: 41,Lv12: 39,Lv13: 259,その他熟語など: 36

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頁数が少ないこともあり,書き出した語彙数は496語と,これまでよりは少なめであった。Lv13 が過半数を占めるのがこれまでにない特徴である。
SVL12000 の習得が進んで,相対的に Lv13 が増えたのであれば良いが,印象としては全般的に語彙レベルが高かったので,純粋に難しい用語が多かったのだろう。
計算上は,ここまで身につければ語彙力9000語レベルに到達しているはずだ。
 
最初読んだときに,「ちょっと思っていたのと違う」という感想を持ったが,2度読みして,その印象は強まった。この本は「考古学」という学問業界に対する Short Introduction なのだ。考古学によりもたらされた成果に対する入門ではない。マヤ文明について知りたければ,マヤ文明の入門書を読めということ。本のタイトルは何も間違っていない。読む私が勝手に思い違いをしていたのだ。とりあえず,この業界も結構ドロドロしてるんだなということは分かった。著者の性格が滲み出ているのか,結構辛口というか問題発言的な記述もある気がするが,それも含めて新しいタイプの英語に触れることができて良かったと思うことにしよう。
 
Norwegian Wood 読了
昔に一度読み,また原著の日本語でも読んでいたため,一気に読み終えることができた。しかし,改めて読み直してみると,この数か月で覚えた単語が至る所に出てきて,学習の成果を感じることができた。逆に言うと,過去に読んだときは,これらの単語を無視して読み進めていたことになる。今にして思えば,結構大切な個所のキーワードともいえる単語であっても読み飛ばしていたんだなぁと思う。読み飛ばしでもストーリーは追える(多読の原則)が,やはり単語の知識があると物語を深く読める。とはいえ,まだまだ知らない単語が多数あり,今回もこれらは読み飛ばしてしまった(類推できるものも多数あるが)。これらの単語についてもいずれ書き出して学習したい。
 
次の1冊
再び very short introduction シリーズからの1冊。本当は既読本の単語書き出しに集中したかったのだが,子供が風邪をこじらせ入院したため,病室で付き添い中の時間を利用して読むことにした。なんとなく,フィクションとノンフィクションを交互に読むという流れが定着してきた。ゲーム理論というのは,人が損得勘定のもとに行動するとどういった条件でどういった行動をとるのが合理的なのかということを考える学問分野。経済学への応用の他,政治から生物学にいたるまでゲーム理論の考え方が登場するらしい。物事の本質を見極めようとすると,抽象的な議論に傾き,それは数学や論理学の世界に進むことを意味する。ということでゲーム理論も数学的側面が強いのだが,本書では数学に頼らずにゲーム理論の初歩を教えてくれるらしい。
 
Game Theory
Ken Binmore 著 Oxford
ページ数:174頁,積算ページ数:1618頁

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読書継続

洋書5冊目は村上春樹氏の代表作のひとつ「ノルウェーの森」のJay Rubinによる英訳版。実は本書は10年近く前に一度読んでおり,もう一度読んでみたくなったので,本棚の奥底から引っ張り出してきた。原著(日本語)も読んでいるのだが,当時たまたま本屋で英語版を目にして,衝動的に購入したのを覚えている。意外とストーリーを見失わずに読めた(原著を読んでいるので当然だが)。これに気を良くし,村上春樹氏の他の作品の英訳版も買ったのだが,当時の英語熱は一瞬で覚め,これらは本棚の肥やしとなっている。そのうちこれらも読んでみよう。私は原著派と上で述べた。その意味では日本語版を読めばそれでいいではないかということになる。ただし,村上氏のように世界で読まれ,ノーベル賞候補にもなるような作家の場合,世界の人たちはこの作品をどのように読んでいるのだろうかというのが興味深い。その点は,英語版を読んでみた方が肌に感じやすいだろう。日本語を母語とするものだけの特権である。
 
Norwegian Wood
Haruki Murakami 著 VINTAGE
ページ数:386頁,積算ページ数:1444頁

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