harpaKatzeの英語勉強ブログ

英語の小説が読みたい,雑誌や新聞も読みたい,字幕なしで映画とか楽しみたい...

多読についての再考察

以前,児童文学にあまり魅力を感じておらず,多読による学習は自分に向いていないのではないかと考察した。今回,たまたま,多読用の電子書籍である A frog's life (Greg Pyers 著 マクラミンランゲージハウス)という総語数563語の入門本を目にする機会があったのだが,これがなかなか良くできていて驚いた。カエル(green tree frog というアマガエルの仲間)を紹介した本で,特に複雑なことには触れず,写真も豊富で日本語であればせいぜい小学生低学年レベルの内容。読み始めれば15分もかからずに読み終わる。しかし,その中に英語の大切な要素がしっかり,たっぷり込められている。使っている単語,言い方(文法),さらに言えばフォントのサイズや色,配置なども,なにか優しさを感じるような作りになっていて,シンプルながら,実に緻密な計算が施された書籍だ。何の身構えもいらずに,楽しめるのも良い。子供はこういう本を夢中になって,繰り返し読み込むから「母国語」になるんだろうなと思う。単語についても,文脈と写真で言いたいことは全部分かってしまうのだが,(日本人には)レベルの高い単語が当たり前のように使われている。Lv12 の単語もさらっと出てきたりする。「おたまじゃくし」など,幼稚園児でもみんな知っているような単語が,SVL12000 基準では Lv12 だ。まぁ確かに,大人は滅多に使わない単語だろうから仕方ない。また「lay (Lv2)」という単語は当然知っていたが,これに「産卵する」という意味があることについては,本書を読んで初めて知った。簡単な単語ほど,多義で気をつけなくてはならない。他にも,昆虫についてや,鳥についてなど,子供が物知り博士になるのに必要な知識が詰まったシリーズがたくさんあるようで,面白そう。ただ,この手の本を買い続けるのは保管場所と費用の点から厳しいので,(アメリカの科学館とかの)子供向けweb解説サイトなんかを探ってみるのが現実的だろう。気になる単語があれば,これまで同様,Anki に登録しておくことにする。ちなみに A frog's life では「froglet」という語を登録した。オタマジャクシからカエルになる途中の,足が生えた(でもしっぽが残っている)カエルの子のことを言うらしい。これに対応する日本語って存在するのかな?
英単語というよりはトリビアとして覚えたようなものだが,言語の違いによる認識の違いを見るようで面白い。